結納は、古くからのしきたりであり、伝統につちかわれた約束事ですが、地方によって、結納の形式が少しずつ異なっています。
たとえば、関東では女性側が男性側の結納金の半額を納める半返しの習慣がありますが、関西以西では、半返ししないのがふつうです。そして結納金の目安もそれにともなって変わってきます。
そのために、関東では、結納を取り交わす、といい、関西では、結納を納める、と表現します。そしてまた、結納の形も、関東は簡略化の傾向にあり、関西では派手に、しきたりにのっとって進める傾向にあります。
関西地方では、多くの場合、結納は新郎側から新婦側へ贈るものであり、新婦から新郎へ贈るケースは少なく、「結納を納める」という表現をします。
ただ、最近新婦側から結納の記念として新郎側に贈り物をするケースが、多くなってきました。
京都や周辺の北陸、中国地方の一部では新婦側から新郎側より一回り小さい結納飾りを、あるいは、新郎側から結納飾りの紙の色を赤から青に変えて、新郎へ「袴地料」として贈る習慣があります。 |